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zoom RSS 長時間労働是正は待ったなしの課題

<<   作成日時 : 2016/12/28 22:53   >>

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 厚生労働省東京労働局は、平成28年12月28日、電通の女性新入社員が過労自殺した事件で、社員に違法な残業をさせていたとして、労働基準法違反の疑いで法人としての同社と幹部1人を書類送検しました。同社では違法な長時間労働が常態化していたとみられ、他の幹部の関与などを含め引き続き捜査すると報道されています。

 菅義偉官房長官は同日の記者会見で、この件について「長時間労働の慣行を断ち切る必要がある。働き方改革実現会議で年度内に具体的な計画をとりまとめ、法案を国会で成立できるよう取り組みたい」と述べたと伝えられています。

 また、厚生労働省は12月26日長時間労働削減推進本部を開き、「過労死等ゼロ」緊急対策を取りまとめました。@違法な長時間労働を許さない取組の強化、Aメンタルヘルス・パワハラ防止のための取組の強化、B社会全体で過労死等ゼロを目指す取組の強化、の三本柱となっています。

 違法な長時間労働を許さない取組では、「実労働時間」と「自己申告した労働時間」に乖離がある場合に、企業に実態調査を求めたり、悪質な企業名の公表を拡大したりするとしています。
 メンタルヘルス・パワハラ防止対策の取組では、複数の精神障害の労災認定があった場合、企業本社に対する個別指導を行うほか、過労自殺(未遂含む)事案については、改善計画を策定させ、1年間の継続指導を行うとしています。

 「ニッポン一億総活躍プラン」(平成28年6月2日閣議決定)では、「一億総活躍社会の実現に向けた横断的課題である働き方改革の方向」の中で「長時間労働の是正」を一つの柱として取り上げ、「長時間労働の是正は、労働の質を高めることにより、多様なライフスタイルを可能にし、ひいては生産性の向上につながる。今こそ、長時間労働の是正に向けて背中を押していくことが重要である。(中略)労働基準法については、労使で合意すれば上限なく時間外労働が認められる、いわゆる 36(サブロク)協定における時間外労働規制の在り方について、再検討を開始する。時間外労働時間について、欧州諸国に遜色のない水準を目指す」と述べています。

 36協定における時間外労働規制では、厚生労働大臣が定める「時間外労働の限度に関する基準」(平成10年労働省告示第154号)を超える時間外労働を定める「特別条項付き36協定」を容認する通達(平成15年10月22日基発1022003号)の再検討が必要ではないでしょうか。

 欧州諸国に遜色のない時間外労働の水準ということでは、労働政策研究・研修機構の主席統括研究員の濱口桂一郎氏がEUの労働時間指令について述べていることが参考になるでしょう。「原則として時間外を含めて1週間の労働時間には48時間という上限があります。しかしそれを超えて働いてもいいという人は、個人ベースでこれを適用除外することができます。もっとも、そういう人でも、週1回の休日と1日11時間の休息時間は守らなければなりませんので、週労働時間の絶対上限は78時間」になるというのです。ここでいわれている「1日11時間の休息時間」は、巷間、勤務間インターバルとも呼ばれています。

 この点で、厚生労働省の平成28年度第二次補正予算で、「長時間労働是正に向けた勤務間インターバルを導入する企業への支援」(34百万円)が計上されているのは注目されます。また、平成29年度予算案のなかでも、「働き方・休み方の見直しに向けた取組の促進」(22億円)において「勤務間インターバルの導入など仕事と生活の調和に取り組む中小企業事業主に対する支援を行う」としています。





 
 






 

 

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