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zoom RSS 長時間労働是正に論点整理案、厚労省検討会

<<   作成日時 : 2017/01/24 23:11   >>

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 厚生労働省の「仕事と生活の調和のための時間外労働規制に関する検討会」(座長:今野浩一郎学習院大学経済学部経営学科教授)は、平成29年1月23日、論点整理案を取りまとめました。
 同検討会は、平成28年9月9日から6回にわたり、@36協定上の延長時間、実際の時間外労働実績などの実態や課題の把握、A諸外国における労働時間制度の現状と運用状況、B健康で仕事と生活の調和がとれた働き方を実現するための方策、等について検討してきたもの。

 働き方改革の最重要課題である長時間労働の是正。論点整理案の要点を見ておきましょう。

1.総論
〇長時間労働は、我が国の企業文化や人事制度、下請構造や取引環境の問題など、日本の産業・雇用システムの全体構造から発生しており、その改善に向けて、様々な施策を総動員して取り組むべきである。
〇長時間労働を前提とする企業文化を変え、企業の業務プロセスの見直しや意識改革を進めることが必要。同業他社等との競争が厳しい中、各企業の自主的な取組に任せるだけでは限界があることから、36協定における時間外労働規制の在り方について、法改正を検討する必要がある。
〇その際、新たな価値の創造や社会の活力を削ぐことがないよう留意するとともに、働く人の意欲と能力が十分発揮されるようにすることが必要。

2.マネジメント、業務プロセス、人事評価等の改革
〇全社的に長時間労働の是正を図るためには、経営者自らが率先して改革を推し進める必要がある。
〇時間外労働が生じる要因として、業務量の過多や業務の繁閑のほか、マネジメント能力の低さや職場の意識改革不足がある。長時間労働を是とするような企業の業務プロセスや人事評価制度を変える必要がある。
〇無駄な作業を削減し、効率的に仕事を行うためには、現場で指示・監督するマネージャーの力量に因るところが大きい。各企業における現場マネージャーの育成と組織的なサポートが必要。
〇より短時間で効率的に働いた人が評価されるよう、「労働生産性」を人事評価の指標とするなど、企業の人事制度改革を促すべき。効率的に働くことで時間外労働を削減した場合、削減によって浮いた原資を労働者に還元するような工夫も必要。
〇AI等の技術革新による業務プロセスや教育訓練の効率化。

3.企業のコンプライアンスと法の執行
〇労働時間規制が浸透していない実態を改善する必要。まず企業自らが法令遵守に取り組まなければならない。
〇現場の労使は36協定の当事者。自ら取り決めた内容について、その履行確保に取り組むことが期待される。

4.規制の在り方について @時間外労働の限度
〇36協定の締結状況を見ると、特別条項がある場合の延長時間が月100時間を超えるものも見受けられ、長時間労働の歯止めとして十分機能していない
労使協定で定める範囲内で、割増賃金を払えば上限なく時間外労働が可能となる現在の仕組みを改め、一定期間内の総労働時間の枠を定め、その枠の中で健康を確保しつつ効率的に働くことを可能とする制度への転換を指向すべきである。
〇1日や1週などの短い期間を単位に労働時間を規制すると、業務の繫閑や働く人のニーズに対応した労働時間の設定が困難になることに留意が必要。
〇睡眠時間の確保や疲労蓄積を防ぐ観点から、1日単位の休息期間を確保するインターバル規制も重要な考え方であり、企業自らがこれを導入することを促していくべきである。
〇長時間労働が避けられない業種・職種には、業務の特性や取引慣行等それぞれの課題があり、一定の配慮をしつつ計画的な労働時間の見直しを進めることが必要。

5.規制の在り方について A労使の役割
〇36協定は、国が定める限度基準の下、それぞれの現場に合った労働時間数の設定を労使の調整に委ねる仕組みとなっているが、この労使の調整手続きが十分に機能していない実態があり、改善する必要がある。
〇各企業、各職場で長時間労働の是正に向けて労使が率直に意見交換し、具体的な改善策に取り組むことが重要。

6.規制の在り方について B情報の公開
〇企業名の公表は、ポジティブなもの、ネガティブなもののいずれも、長時間労働を是正させる効果がある。
〇法違反に対する公表制度を強化するとともに、長時間労働の是正等に取り組む企業が、株式証券市場等で積極的に評価される環境を作ることが求められる。

7.下請け等の取引慣行への対応、意識改革・文化改革、その他
〇中小企業における長時間労働については、重層下請構造の下での、急な仕様の変更や短納期発注等が背景にあり、発注元や親事業者を含めた業界全体としての取引環境の改善が必要。政府は業界全体の問題を協議する場の設定に努め、業界としてのコンセンサス形成を図るべきである。
〇過当競争が低価格での過剰サービスを生み、長時間労働を引き起こしている。商慣行の在り方について、改善の手法を検討することも必要。
〇過当競争の中、顧客の要望に際限なく応えてきた結果、"送料無料"や"24時間対応"が消費者にとって当たり前のものになってしまい、長時間労働を招いている。多少のサービス低下を許容することが、長時間労働の是正につながり、働く人の健康と幸せにつながることを喚起し、国民全体の意識改革を促すことも重要である。

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