平成25年度概算要求、非正規雇用関連対策の概要

 厚生労働省は、9月6日の報道発表資料で、「平成25年度概算要求における非正規雇用関連対策の概要について~『望ましい働き方ビジョン』の実現に向けて~」を発表しました。
 その中で、「非正規雇用対策については、『日本再生戦略』(平成24年7月閣議決定)に基づき、労使の合意を得つつ『望ましい働き方ビジョン』を踏まえた取組を推進する」として、「『望ましい働き方ビジョン』の実現に向けた工程表」と「平成25年度概算要求における主な非正規雇用関連対策の概要」を明らかにしています。

 「『望ましい働き方ビジョン』の実現に向けた工程表」では、法制面の対応と予算面の対応に分け、平成24年度、平成25年度、平成26年度以降の具体的な取組を示しています。ここでは、法制面の対応を見ておきましょう。
 
 <パート>については、24~25年度にかけて、「パートタイム労働法制の整備・制度の周知、パートタイム労働法に基づく指導、専門家による相談・援助」が掲げられています。6月21日の労働政策審議会による「今後のパートタイム労働対策について」の建議を踏まえ、パートタイム労働改正法案要綱の作成などが課題となるものと思われます。
 パートへの社会保険の適用拡大については、「8月年金機能強化法成立」を踏まえ、平成28年10月の施行に向け、「関係機関と連携し、施行に向けた準備を進める」としています。
 24年度から26年度以降にかけて、「第3号被保険者制度・配偶者控除の見直しを総合的に検討」とされています。

 <有期>については、「8月改正労働契約法成立・施行(一部は1年以内の政令で定める日)」を踏まえて、25年度に「無期転換を促進する企業等の取組支援」が掲げられています。

 <派遣>については、「3月改正労働者派遣法の成立、10月施行」を踏まえ、25年度に「派遣元事業主等への周知徹底・助言・指導」が掲げられています。

 「平成25年度概算要求における主な非正規雇用関連対策の概要」では、「『望ましい働き方ビジョン』に基づき、『人を大切にする社会』の実現に向け、有期、短時間、派遣労働者などの正規雇用転換や人材育成など企業内のキャリアアップをハローワークで一元的に支援する『安定雇用実現プロジェクト』、パートタイム労働者の職務分析・職務評価の導入支援、職業能力評価基準の整備による均等・均衡待遇の確保、能力開発の抜本的強化の検討会設置、など総合的な対策を省内横断的に推進」するとして、以下の課題を掲げています。
1.正規雇用・無期雇用への転換促進(222億円)
2.均等・均衡待遇をはじめとする公正な処遇の確保(162億円)
3.職業キャリア形成の支援(2,435億円)
4.若者の雇用の場の確保(396億円)
5.雇用のセーフティネットの強化(5,085億円)
6.その他(304億円)

 課題1、2、3を含む企業内キャリアアップを支援するための総合対策として「有期・短時間・派遣労働者等安定雇用実現プロジェクト」が示され、①キャリアアップのための「ガイドライン」の策定、②事業所内の雇用管理改善の体制整備、③ハローワーク等の指導援助体制の強化、④キャリアアップ促進のための「助成金」の創設、⑤「人を大切にする社会」の実現を目指した国民的議論の喚起、などが掲げられています。

 「2.均等・均衡待遇をはじめとする公正な処遇の確保」では、パートタイム労働者の均等・均衡待遇の確保のため、職務分析・職務評価の導入支援(好事例集の作成、セミナー・個別相談会の開催など)、雇用管理改善のモデル事業の実施などが掲げられています。

 「3.職業キャリア形成の支援」では、非正規雇用労働者の能力開発を抜本強化するため、省内横断的な検討会を設置、年内に対策を検討するとしています。

 「4.若者の雇用の場の確保」では「若者雇用戦略」の推進、「5.雇用のセーフティネットの強化」では「生活保護受給者などに対する就労支援の抜本強化」「公的職業訓練の推進、訓練機関と連携した就職支援」、「6.その他」では「都道府県の産業政策と一体となった雇用創造」「成長分野での雇用創出・人材育成・就職支援」などが掲げられています。

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